こんやはまちにまったクリスマスイヴ
こなゆきのまうなか、サンタさんもおおいそがしでプレゼントをくばります
すると、はんぶんほどくばったところで、いっけんのおうちのテーブルにホットミルクがよういしてあることにきがつきました
「おや、どうもありがとう。それではちょっと、ひとやすみ」
サンタさんはプレゼントのはいったおおきなふくろをあたたかなばしょにおくと、ゆっくりとイスにこしかけ、ホットミルクをのみました
すると、サンタさんはついうとうととしてしまいました
ぽかぽかぽか…
あたたかなくうきかおへやをつつみます
やがて、サンタさんのおおきなふくろのなかで、なにかがうごきはじめました
「あれ?なんだかとってもあったかい」
そして、ふくろのくちからだれかがひょっこりとかおをだしました
「ふぅ、やっとでた!あれ?ここはどこ?」
なんと、ぬいぐるみだったはずのねこちゃんがあまりのあたたかさにめをさましたのです
「ふんふんふん、なんだかいいにおい」
ねこちゃんはテーブルにとびのると、うたたねをしているサンタさんをおこさないようにそっと、コップのミルクをなめてみました
「ちょっといただきます」
すると、こんどはへやのおくでなにかがひかっていることにきがつきました
ぐんぐんとちかづいていくと、たくさんのイルミネーションでいろどられたおおきなツリーだとわかりました
「うわぁ、きれい!おほしさまがいっぱいだぁ」
ねこちゃんはツリーをみあげたままめをきらきらとかがやかせました
すると、そのツリーのオーナメントのおんがくたいがメロディをかなではじめました
さらにこんどは、すきとおったエンジェルのオーナメントたちがくるくるとダンスをおどりはじめ、カラフルなウッドのせいかたいはうたをうたいはじめました
ねこちゃんもうれしくなって、いっしょになってあそびました
しばらくすると、ねこちゃんはあそびつかれてしまい、そのまままるくなって、ふたたびねむりにつきました
そのころ、ちょうどサンタさんはめをさましました
「しまった!こうしちゃいられない、はやくプレゼントをくばるんじゃ」
そして、ツリーのしたをみてみると、プレゼントのぬいぐるみはもうすでにおかれてあることにきがつきました
「おや?もうあげたかのう。よし、まだまだたくさんのこどもたちがまっているぞ」
そして、いそいでおおきなふくろをかかえると、トナカイのまつおおきなソリにのって、ゆきのまうおおぞらへととびたっていきました
まもなくよがあけて、ちょうどゆきもやんだころ、クリスマスのあさがやってきました
たっぷりのおひさまのひかりをあびて、ねこちゃんはぬいぐるみのようにすやすやとねむっています
すると、このおうちにすむメリーちゃんがめをさましてやってきました
「あれ?あなたはだれ?」
メリーちゃんがそっとはなしかけると、ねこちゃんもめをさましました
「わたし?わたしはね、ねこの…」
ねこちゃんはきょとんとしたかおでメリーちゃんをみつめました
「わかった、あなたはきっとねこのルンルンでしょう!それで、ほんみょうはルミーちゃんていうの」
メリーちゃんがめをきらきらとさせてそういうと、ルンルンはここちよさそうにめをほそめて、おおきなのびをしました
これからどうぞ、よろしくね